SEAnews 1998-01-19 ArtNo.13509

【シンガポール】シンガポールを主要な製造拠点とする米系ディスク・ドライブ・メーカー、シーゲート・テクノロジーは16日、当地従業員総数の10％に相当する1800人を解雇すると発表した。
シンガポール航空(SIA)に次いで当地第2の雇用主にランクされるシゲートの発表によれば、1800人中1400人は生産従業員で、残りは事務員やセールス／マーケッティング・スタッフ。これらの者は向こう数週間内に解雇通知を受けることになる。勤続3年以上のものには、就業1年に付き1カ月分、2年以上3年未満のものには一律1カ月、2年未満のものには2週間分の解雇補償が支給される。
消息筋によれば、シゲートは、契約労働者(臨時雇用)数百人も整理したもようで、これを含めれば、解雇者は2千人(従業員総数の12%)に達する。しかし同社はこの点に関する地元紙の質問に回答を控えた。労働省と経済開発局(EDB)は、全国労働組合会議(NTUC)とも協力して、解雇者の再就職を支援するとしており、複数の電子会社がこれらの労働者の雇用に関心を表明していると言う。
シーゲートによると今回の解雇は3億米ドルの再編措置の一環で、同社は世界全体で2期に分けて1万人を整理する計画だ。今年はコンピューター産業の成長率が、当初予想された20％を遙かに下回る1桁にとどまることが見込まれる中で、解雇はやむを得ない措置と、シーゲートはその職員に説明したと言う。ＨＤＤ業界は韓国や日本のメーカーが激しい値下げ攻勢を展開する中で、厳しい状況に立たされているとされる。(ST,BT,LZ:1/17)