SEAnews 1998-01-20 ArtNo.13525

【シンガポール】リー・シエンロン副首相は18日、アジアを襲ったかつてない経済危機に対応するため、緊縮政策を採用する政府の方針を明らかにするとともに、国民にも尋常でない経済環境を乗り切る心の準備を求めた。
自身の選挙区アンモキオ地区の旧正月行事に参加後記者会見した副首相によると、今回の域内諸国の経済危機は1985年のそれを上回るものだが、当時に比べシンガポールの経済体質は強化されており、そのため衝撃が緩和された。しかし政府は経済減速に伴う歳入減が予想されるため、今年度は財政支出の引き締めに努める。大蔵省は目下、不要不急のプロジェクトを縮小あるいは延期するよう各省に求めている。
学校の建設や生徒へのパソコン支給などの教育プロジェクト、地下鉄東北線の建設などの長期大型プロジェクト、ジュロン島埋立などの経済インフラの開発、および国防支出は従来の規模を維持するが、ＨＤＢ住宅のアップグレードなどは規模を縮小すると言う。(ST,LZ:1/19)