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1998-02-25 ArtNo.13948
◆<星>Trie、金融危機に乗じKL上場会社の支配権益買収
【シンガポール】シンガポールの地元不動産グループ、Trieはマレーシア証券市場の低迷に乗じてクアラルンプル証取(KLSE)上場のアルス・ムルニ・コーポレーション Bhd (AMCB)の支配権益(22%)を買収する。
買収価格は明らかにされていないが、AMCB株の23日の引け値は1.35Mドルで、これは1年前の6.55Mドルを大幅に下回っている。
ゲイラン・キングの異名をとるTrieグループのエリック・タン会長によれば、非公開会社のTrieは同買収を通じて、KLSEにおける上場資格を手に入れ、資金調達が可能になる他、景気回復後の予想されるマレーシアの急成長に乗じて事業を拡張する足場を得られる。こうした目的を達成するため、TrieはAMCBにシンガポールの不動産会社3社とマレーシアの不動産会社9社(総額4億0720万Mドル)をを注入する。
シンガポールの3社は、Torieホールディングス、ウィンフォン・デベロップメント、ナイン・アップで、合計1億1740Mドル。これら3社は、ホーン・ロードのTrieビルディング、ウィンフォン・コート(88戸)、ウィンフォン・マンション(130戸)など、商用および住宅不動産を所有、昨年度(9月期)の3社の合計売上高は1億1580万Sドル、純益は1370万Sドルだった。
マレーシアの9社はジョホールバル、マラッカ、イポーなどに商工、住宅、娯楽関連不動産を所有する。AMCBは2億8970万Mドルで9社を買収するが、このうち3分の2がジョホールバルのウォーターフロント・シティ開発に参加している2社により占められる。
これら12社の昨年度の売上は総額約5億Mドルで、今後2年間に年間合計3500万Mドルの税引き前利益をもたらすことが保証されている。
Trieはマレーシアの不動産市場の先行きを楽観しており、マレーシアを中心に所有不動産を引き続き増やすと同時に、マレーシアとシンガポールでの上場・未上場企業の買収や、建材流通事業への進出を図る計画だ。
一方、マレーシア中央銀行は国内金融機関に対して合併による競争力の強化を促しており、今回の取引でも、AMCB傘下の金融会社クワガン・ブルサトゥBhdをマレーシアのホンリョン・ファイナンスに売却することが条件になっている。(ST,BT,LZ,MBT:2/24)
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