SEAnews 1998-03-03 ArtNo.14024

【シンガポール】米系ディスク・ドライブ・メーカー、インテグラル・パリファラルズは、同社の唯一の製造拠点、シンガポール工場の操業を全面的に停止した。
コロラド拠点の非公開会社インテグラルのスノコ工場は3週間前に300人の従業員の4分の1(80人)を解雇したばかりだが、先週、終に閉鎖された。工場の警備員は、新経営者により3月9日に再オープンされるまで閉鎖されると語ったが、詳細は明らかにしなかった。
消息筋によると、同社は2週間ほど前にリクルート会社に主要スタッフ少なくとも100人の再就職の斡旋を依頼しており、これらのリストには工場の操業に欠かせない多くのスタッフが含まれていたと言う。また別の筋によれば、2週間前に再度大部分の従業員を解雇、20人に満たないスタッフが残務整理に当たっていたとされる。同社は、目下工場施設の買い手を探していると言われ、米国当局にチャプター11(会社更生法)の適応を申請するものと予想されている。
インテグラルは過去数年主に1.8インチ・ドライブの製造に携わってきたが、世界市場の2％以下のシェアを占めたに過ぎないものと予想されている。昨年6月には5500万Ｓドルの生産拡張計画を発表したが、その後の市況悪化で、今年1月にはかえって30％の生産削減に追い込まれていた。
また、1996年にはノート・ブック・パソコン(PC)用3インチ・ドライブの製造に乗り出し、ウェスタン・デジタル(WD)やＪＴＳの戦列に加わったが、ＷＤとＪＴＳは昨年末に3インチ・ドライブ事業から撤退、インテグラルが唯一プレーヤーになっていた。(ST,BT:3/2)