SEAnews 1998-03-04 ArtNo.14043

【シンガポール】シンガポール北部の新開地ウッドランズに開発中の2つのコンドミニアムが、エグゼクティブ・コンドミニアムを下回る価格で売り出されたことから、価格競争が一層白熱するものと注目されている。
いずれも99年借地権付きのザ・ウッドグローブ(11階)とウッドグローブ・コンドミニアム(4階)の平方フィート当たり価格は、前者が410Ｓドル、後者が450－490Ｓドル。設備の相違から両者の価格を直接比較できない。ウッドグローブ・コンドミニアムはプール、テニス・コート、クラブ・ハウス等の施設が完備した本格的なコンドミニアムであるのに対して、前者はスイミング・プールは備わっているものの、複合開発の一部分を成している。
これまでに売り出されたコンドミニアムの中でザ・ウッドグローブと同水準の施設を備えたホーガン・グリーン・アパートメントは、平方フィート600Ｓドルで販売されている。とは言えホウガンは既に成熟した住宅地で、立地条件が異なる。平方フィート410Ｓドルの価格には、開発業者により負担される印紙税や延べ払い(契約時に20％を支払い、残りは工事完成時に支払う)に伴う約7000Ｓドルの利子負担の軽減等(合計約29%のﾃﾞｨｽｶｳﾝﾄに相当)が織り込まれている。
デベロッパーのHeeton Estateは先週金曜の売出以来、72ユニット中30ユニットを販売している。同プロジェクトでは商店／ウェットマーケット／スーパーマーケット／喫茶店／レストラン等が入居する2階建ての商業センターも設けられる。
一方、ウッドグローブ・コンドミニアムを売り出したHoi Hup Joint Ventre Developmentは248ユニット中56ユニットを販売した。同社は延べ払いに替えて、クレジットＰＯＳＢの住宅ローン金利(一般銀行を0.75-1.5%ﾎﾟｲﾝﾄ下回る)を上回る利子負担を引き受けている。
両コンドミニアムはいずれもアメリカン・スクールやウエハー・ファブ・パークに隣接していることから、外国人駐在員向けにリースも可能だ。
最近のエグゼクティブ・コンドミニアムは平方フィート当たり430－450Ｓドルで売り出されており、民間コンドミニアムとの価格差が終に逆転した。地下鉄(MRT)駅に近い等の立地条件を配慮しても、エグゼクティブ・コンドのメリットはほとんど見いだせなくなっている。(ST:3/3)