SEAnews 1998-03-30 ArtNo.14371

【シンガポール】サンヨー・エレクトロニクス・シンガポール(SES)、サンヨー・デンソー・インダストリーズ(SDI)、ミツビシ・エレクトロニクス・マニュファクチュアリング(MEM)は27日、揃って人員整理を行った。これら3社によりこの日だけで約500人が解雇され、今年に入って以来の解雇数は3500人以上に達した。
ＳＥＳのカラン・ウェイ工場は従業員総数の70％に相当する342人を解雇したが、同社筋によると、これはカラーＴＶセットの製造業務をイースト・ジャカルタ・インダストリアル・パークの新工場に移転したのに伴うもの。シンガポール・オフィスは今後資材調達センターとして支援業務を担当する。シンガポール工場は過去数年赤字経営に陥り、かなり前からジャカルタへの移転が検討されていたが、ルピアの値下がりで、製造コストが一層下降したことも、移転決定の一因になった。
一方、ＳＤＩスポークスマンによると、今回解雇された35人の大部分はパート・タイマーで、最近の景気後退でこの種の補助スタッフの需要が減ったのが、整理の原因。
またＭＥＭに関しては、最近、カラーＴＶの製造を停止している。この日同社が解雇した約100人は、セールス、マーケッティング、事務員等を含む様々な部門に属している。
観測筋は、今後さらに解雇が増加するものと予想しており、地元上場精密部品メーカーのUracoもデフ・レーンの既存工場からスラングーン・ノース・アベニュー5の新工場への移転を機に、目下300人以上のスタッフの中から100人余りを整理する可能性を検討していると言う。(ST,LZ:3/28)