【シンガポール】香港の実業家リー・カーシン氏は、シンガポールの低調な住宅不動産市況に関わらず、総開発コスト13億Ｓドルと見積もられるコンドミニアム・プロジェクト2件に着手した。
トムソン・ロードの永久所有権付き土地に開発される390ユニットから成るトムソン800は近く売り出され、イースト・コーストのベイショー・ロードに面した90年借地権付き土地に開発される889ユニットのCosta del Sol(仮称)は向こう数カ月中に建設入札が募集される。
リー氏のプライベート・カンパニー、プロパティー・エンタープライジズ・デベロプメント(PED)のジェネラル・マネージャーのアニー・ロク女史によると、トムソン800の最初の100ユニットは向こう3ヶ月以内に、一群のバイヤーを対象に売り出される。売出価格は未定だが、平方フィート当たり1000Ｓドル前後になる見通しだ。
リー氏が1994年に手に入れた35万3000平方フィートの土地に開発される20階建てタワー3棟から成るトムソン800には、3ベッド・ルーム、床面積1450－1650平方フィートのユニットと、床面積2900－3300平方フィートのペントハウス15ユニットが設けられる。純販売スペースは約60万平方フィート、開発コストは3億Ｓドル余と見積もられ、工事は来年半ばに完成する。
リー氏が6億8300万Ｓドルの高値で購入した42万7300平方フィートの土地に建設される30階建てタワー7棟から成るCosta del Solには、2－3ベッドルーム、床面積950－1800平方フィートの一般ユニットと、床面積2800－3500平方フィートのペントハウス23ユニットが設けられる。
Costa del Solプロジェクトの杭打ち工事は既に始まっており、2001年の完成が見込まれている。ＰＥＤは来年から段階的に売り出す計画だが、売出価格は未定。アナリストは平方フィート当たり456Ｓドルの土地コストから見て、採算ラインの販売価格は平方フィート当たり800－850Ｓドルと見積っている。
ロク女史によればＰＥＤは、商業プロジェクトと住宅プロジェクトの双方に関心があり、市況が回復すれば、シンガポールで積極的な事業を展開する用意があると言う。(BT:4/20)