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1998-05-20 ArtNo.14979
◆<星>建設業成長率10.8%/解雇者過去最高記録
【シンガポール】今年第1四半期には、製造業と建設業を除き、他の部門はいずれも昨年同期に比べ成長の鈍化を見、域内金融危機の波及を窺わせた。
建設業はここ数年の公共プロジェクトや住宅建設、土木工事の活況の余熱で今年第1四半期にも10.8%の二桁成長を達成したが、昨年第3四半期をピークに成長率は下降線を辿っており、今後一層の鈍化が予想される。
第1四半期の新規建設受注は44%減の31億Sドルにとどまった。公共部門の受注は安定を保っているものの、昨年の総受注224億Sドルの半ばを占めた民間部門の受注は縮小し続けている。
金融/ビジネス・サービス部門は昨年同期の10.6%から6.3%に成長速度を緩めた。域内金融業務のスローダウン、外為相場の変動鎮静が、同部門の成長鈍化の主因。国内貸付活動の伸びは緩慢化し、不動産市場の冷却化で同部門に対するサービスも縮小した。
域内の貿易/経済活動の低迷を反映して運輸・通信部門の成長も6.1%に鈍化した。しかしながら移動体通信事業の活況で通信部門に限っては比較的健全な成長が保たれた。
商業部門は、域内経済危機の衝撃で、内需、外需共に落ち込み、昨年同期の3.2%をさらに下回る、各業種中最低の1.2%の成長にとどまった。外国人旅行者の減少でホテル・ビジネスは5.1%縮小、小売り業の売り上げも11%下降した。
今年第1四半期には7000人が職を失い、1985年第3四半期のリセッション時にマークされた6717にを上回る記録を樹立した。解雇者の74%は製造業領域におけるもので、通年ではさらに多くの解雇者が出る見通しだ。(ST,BT,LZ:5/19)
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