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1998-07-09 ArtNo.15637
◆<馬>シンガポールへの水供給には条件:首相
【クアラルンプル】マハティール首相は7日、マレーシアはシンガポールに継続して水を供給することを原則的に認めたものの、それにはなお条件があると語った。
この日催された会社登録局100周年記念セミナーで講演後マスコミに以上の考えを語った首相は、条件の具体的内容は明らかにしなかった。首相によると、水供給問題は二国間に関わる問題であり、政府はその交渉内容を国会に報告せねばならない。原則的合意が得られても、詳細は別の問題である。簡単に詳則に変更を加えることはできず、国会の承認を得る必要がある。
シンガポールのゴー・チョクトン首相は最近のマレーシア訪問後、水供給問題に関してマレーシア政府と原則的合意に達したと発表したが、マハティール首相はこの点に関して、「シンガポールにはシンガポールの考えがあり、マレーシア側に別の考えが有っても差し支えない」と指摘した。
シンガポールのジャヤクマール外相兼法相がマレーシア人出稼ぎ労働者の中央積立基金(CPF)預金問題は水供給問題等の他の懸案事項とまとめて交渉に応じると国会で答弁したことに関して、マハティール首相は、「CPF問題と水供給問題にどんな関係が有るのか自分には理解できない」と語った。ちなみにシンガポールのCPF局(CPFB)は半島マレーシアからの出稼ぎ労働者約20万人の合計10億Sドル相当の預金を保管しており、同預金は55歳になって初めて返還される。しかし東マレーシア(サバ/サラワク)の出稼ぎ労働者には、一般の外人労働者同様、就業契約が切れた時点で返還されている。
一方、アブドラ・バダウィ外相はこの日、マラヤ鉄道(KTM)タンジョン・パガル駅の通関/移民/検疫施設のウッドランズ移転問題に触れ、マレーシアは外務省官員を派遣し、シンガポール側と問題を協議すると語った。それによるとシンガポール側が8月1日に関係施設の移転を決めたことで、問題は益々複雑化したが、マレーシアはシンガポールに緊急会議を開くよう求めた。
マレーシアは経済危機に直面し、多くの問題を抱えているにも関わらず、シンガポール側から問題が提起された以上、決して軽率に処理することはない。二国間関係に利害の衝突が生じるのは避けられないが、重要なことはことの軽重を測り善隣友好の基礎の上に解決策を見出すことであると言う。(STAR,ST,BT,LZ:7/8)
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