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1998-09-16 ArtNo.16507
◆<星>上級相、回顧録巡るマハティール首相の非難に釈明
【シンガポール】リー・クンユー上級相は15日、自身の回顧録を巡るマレーシアのマハティール首相の批判に触れ、回顧録を出版する目的は歴史の真相を後生に伝えることにあり、決してマレーシアに不利益を及ぼすことを企図したものではないと釈明した。
この日大統領府で記者会見したリー上級相によると、回顧録の初稿は昨年半ばに完成、同書の代理商と出版会社の間で今年9月から10月の間に出版することが決まったもので、マレーシアが経済的困難に直面している時期を選んで回顧録を出版、マレーシアに不利益を及ぼそうとしたとするマハティール首相の非難は全く事実に反する。
1964年の人種暴動が統一マレー国民組織(UMNO)の過激派により画策され、UMNO指導部もこうした動きを察知しながら阻止しなかったことは、歴史資料により確認できる。これらの資料は30年の禁制を解かれ、英国、豪州、米国の資料館で公開されている。リー上級相のこうした主張はマレーシア法務省が当時シンガポールに設けた調査委員会により作成された文書によっても裏付けることができる。
シンガポール国民は、シンガポールに対する水供給停止を唱えるマレーシア指導者の発言をしばしば紙上に見出すことができ、もしマレーシアの指導者がこうした発言は本音ではないと言うなら、シンガポールにとっては喜ばしいことである。
実際マレーシアのラーマン当時首相は、シンガポールが同相の意向を受け入れないなら水供給を停止すると警告、同警告は英国高等弁務官にも伝えられ、同高等弁務官は英国政府に報告している。またラーマン首相はオーストラリアの高等弁務官にもそのことを通知したと言う。(ST,LZ:9/16)
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