SEAnews 1998-10-29 ArtNo.17062

【シンガポール】シンガポールの民間住宅価格は第3四半期も10％ほど下降したもようだが、低価格がバイヤーの買い気を誘ったためか、過去数週間住宅販売件数が増加する兆しが生じている。
ＢＴ紙が最近売り出された複数のプロジェクトをチェックしたところ、先週だけで150ユニットが販売され、7～9月の1週間平均90ユニットを上回っている。
不動産コンサルタントらも、1996年半ばのピークから40％の落ち込みを見た住宅不動産が底入れした可能性を指摘している。市場に動きが生じた理由としては伝統的に華人が取引活動を控える施餓鬼の期間(1ヶ月)が終了したこと、証券市場の回復、金利の下降等が指摘された。
エドモンド・タイ＆Ｃｏの最新報告によれば、90年借地権付き土地に建てられたコンドミニアムの平方フィート当たり価格は400Ｓドルに、永久所有権付き土地に建てられたコンドミニアムは520Ｓドルに下降している。
不動産コンサルタント、ＣＢリチャード・エリスのジョーゼフ・タン取締役(住宅部門)は、これ以上値下がりしないと言う保証はないが、バイヤーにとって非常に心地よい価格レベルが実現されたことは確かと語った。
例えばクォク・グループのエバー・グリーン・パークの394ユニットは9月末に平方フィート平均398Ｓドルで売り出され、既に90％が売約済みとなっている。シンガポール最大の不動産グループ、ファー・イースト・オーガニゼーションは9月には1週間平均28ユニットを販売したが、先週の売約件数は63ユニットに達したとしている。(BT:10/28)