SEAnews 1998-12-19 ArtNo.17718

【クアラルンプル】アマルガメーテッド・インダストリアル・スチールBhd(AISB)は輸出市場向けステンレス・スチールの製造を倍増する計画だ。
ＡＩＳＢのソニー・チア重役(MD)によると、同社は今年ステンレス・スチール・パイプとステンレス・スチール・ウェルディッド・パイプの生産額を3600万Ｍドルに倍増する。
国内炭素鋼市場は不振だが、炭素鋼は嵩張って輸出には不向きなことから、ステンレス・スチールの輸出拡大に照準を合わせている。国内建設業界の炭素鋼需要は今年少なくとも54％縮小したが、1999年9月期年度には損益分岐点まで回復する見通しだ。
ＡＩＳＢは子会社のアマルガメーテッド・インダストリアル・ステンレス・スチールSdn Bhdに100万Ｍドルを追加投資し、設備を拡張する計画で、また某外国ステンレス・スチール・メーカーが同社の海外におけるディストリビューターを務めることに関心を表明している。目下同外国メーカーと交渉を進めているが、需要次第では海外に合弁で製造施設を設ける可能性もある。
マレーシア拠点の日系企業からも提携の話が出ているが、ＡＩＳＢは関係プロジェクトに見直しを加えている。これは借入コストが嵩み、提案されているプロジェクトへの投資の魅力が半減するため。しかしプルリス州における石炭発電事業には依然として関心を寄せている。
ＡＩＳＢの1998年6月期グループ年商は前年比15.5％減の7988万Ｍドル、税引き前利益は同78.9％減の169万Ｍドル、会社レベルの売上も21.5％減の6478万Ｍドル、税引き前利益は93.4％減の48万Ｍドルにとどまった。(MBT:12/18)