SEAnews 1998-12-23 ArtNo.17759

【シンガポール】シンガポールの11月の国産非石油製品輸出は予想を上回る6.5％の落ち込みを見、アナリストらを驚かせた。
シンガポールの輸出志向型製造業の健康を占うバロメーターとされる国産非石油製品輸出は9月に1.7％のプラス成長を見た後、10月には5.2％の下降を記録していた。11月には往復貿易も15.8％ダウン、8ヶ月連続の下降となった。
貿易開発局(TDB)は21日以上の統計数字を明らかにするとともに、電子製品輸出は引き続き軟調で、製品の値下がりと設備過剰の持続を窺わせるとコメントしている。10月に6.2％の落ち込みを見た電子製品輸出は11月には7.6％の一層大幅な下降を記録した。ディスク・ドライブ輸出は9月の12.2％、10月の12.5％とプラス成長が続いていたが、11月には予想外の3.9％の下降を見た。集積回路(IC)輸出も10月の8.9％を上回る21.9％の落ち込みが記録された。
国産非石油製品の対米輸出は主にディスク・ドライブ／プリント基板アセンブリー／ＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)／ＩＣ輸出の萎縮から5.6％の落ち込みを見た。しかしＰＣ周辺機器／アダプタ／ＰＣ用デジタルＣＰＵ／書籍／半導体の輸出は拡大した。9月と10月にそれぞれ23％と9.6％のプラス成長が記録された欧州向け輸出も11月には1.5％の下降を見た。
製造業生産の1～3ヶ月先の指標とされる非石油製品輸入も20.5％下降した。
アナリストらは予想外に不振だった11月の貿易統計から、第4四半期及び今年通年の国内総生産(GDP)成長予測に下方修正を加えており、ＧＫゴーのアナリストは今年通年のＧＤＰが2.5～3％下降する可能性を指摘した。(BT,ST,LZ:12/22)