SEAnews 1999-01-05 ArtNo.17793

【クアラルンプル】クアラルンプル証取(KLSE)二部上場を認められた電子製品メーカー、Astral Supreme Bhd(ASB)は1）ビデオ・コンパクト・ディスク(VCD)プレーヤー、2）ネットワーキング製品(ﾊﾌﾞ/ﾙｰﾀｰ)、3）セットトップ製品の3新領域に照準を合わせ、輸出市場の開拓を図る計画だ。
アストラルがその上場目論見書の中で明らかにしたところによれば、同社の完全出資子会社シンガトロニクス(M)Sdn Bhdは、クダ州クリムの工場で昨年7月からＶＣＤプレーヤーの試験生産を開始、初年度の生産量は約520ユニットに達した。目下のところＶＣＤプレーヤーはシンガポール拠点のイーストゲート・エレクトロニクスPte LtdがApollo商標で製造している。ネットワーキング製品の製造も今年から開始され、セットトップ製品の製造は来年スタートする予定だ。セットトップ製品はインターネット・サービス・プロバイダーと消費者のインターフェースを務め、インフォメーション・スーパー・ハイウェイやマルチメディア・アプリケーションに接続するゲートウェイの役割を果たす。
アストラルは現在、電子玩具・ゲーム、電子楽器、通信機器、家庭用保安システム、プリント基板アセンブリー等の相手先商標製造(OEM)を手がける傍ら、不動産投資も行っている。ＯＥＭ子会社のＳＭＳＢはその製品を米国、カナダ、スペイン、イタリー、フランス、オランダ、ブラジル、日本、ニュージーランド、ドイツ、メキシコを含む14カ国に輸出している。電子玩具／ゲームは米国のHasbro Inc.／Playskoul Inc.／Parkers Brothers等に、電子楽器は主にヤマハに、通信機器は主にドイツ企業Josef Schlechtinger Gmbhに納入している。
アストラルは新株1125万株を、1株1.55Ｍドルで発行する。これに伴い払込資本は額面1Ｍドルの4500万株に拡大する。シンガポール拠点のシンガトロニクスLtdが増資後の54％、ラジャ・アブドゥル・アジズ・ラジャ・ムサ氏が15％、タン・チューシン氏が6％のシェアをそれぞれ占める。1999年12月期予想税引き利益1127万Ｍドルを基準にした株価収益率は6.19倍となる。
シンガトロニクスとラジャ・アジズ氏、およびタン氏は、昨年12月21日にアストラルの権益売買契約を結んでいる。ｌ(STAR:1/1)