SEAnews 1999-02-08 ArtNo.18135

【シンガポール】シンガポール証取(SES)メインボード上場を目指し今月末に株式を公開する予定の地元プラスチック射出成形会社Chosen(超成)ホールディングズは、業界平均を上回る利益率の維持に自信を抱いている。
チョーセンのアロイシャス・リム会長兼ＭＤによると、プリンター、インク・カートリッジ、コネクター、エアコン・コンプレッサー、コピヤ、ＦＡＸマシーン等のプラスチック・メカニカル・コンポーネントやモールドの製造、サブアセンブリーを手がける同社は、在庫／コスト／歩留まりの厳重な管理を通じて業界水準を上回るマージンを維持している。歩留まりは90～100％と、欠陥ゼロをほぼ実現している。設備稼働率はいずれの工場も約90％で、何時でも容易に新設備を増設できる。
営業額は1994年の1760万Ｓドルから1998年の1億1400万Ｓドルに、税引き前利益は90万Ｓドルから890万Ｓドルに拡大、今年も同様の増益率と7～10％のマージン維持に自信を抱いている。
今後に関しては研究開発(R&D)、製品デザイン等の高付加価値活動の強化、ジョホール工場の20～30％の設備能力アップ、上海工場の拡張、モールディング・ファブリケーション能力の2倍増等を目指す。
1986年の創業当初は、166平米の工場1つに射出成形機械4台だけだったが、今ではシンガポール／ジョホール・バル／上海に5工場を展開、合計床面積は1万6600平米、機械142台、スタッフ740人を擁する。これらの製造拠点の税引き前利益への貢献はシンガポール70％、中国21％、マレーシア9％だが、ジョホール／上海工場の拡張に伴い、同比率は変化する見通しだ。
また製品デザイン／モールドの設計製造／プラスチック射出成形／表面処理から完成品の製造に至るターンキー契約の獲得を通じたビジネスの垂直統合化を加速する。
顧客の90％が常連で、目下ヒューレット・パッカードとの契約が同社ビジネスの70％を占めている。この他にアイワ、フィリップス、ソニー等の業務を手がけ、最近はシーゲート、ルーサント・テクノロジーズ、ＡＭＰも顧客リストに名を連ねていると言う。(BT,ST,LZ:2/5)