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1999-04-30 ArtNo.18968
◆<星>ビジネスマン、CLOBマレーシア株をまとめて買収提案
【シンガポール】シンガポールのビジネスマンが、昨年9月にマレーシア政府により非合法の烙印を押されたシンガポールの店頭市場セントラル・リミット・オーダー・ブック(CLOB)で取り引きされたマレーシア株(目下マレーシア拠点の証券ブローカーのノミニー口座に保管されたまま凍結されている)を105億Mドルで買い取ることを提案した。
エーシアン・ウォール・ストリート・ジャーナル(AWSJ)が報じたところによれば、マレーシアのダイム・ザイヌディン蔵相の友人と言われるマレーシア拠点のAkhbar Khan氏(58)は市価を最大30%下回るディスカウント価格で買い取ることを提案したとされる。
クアラルンプル証取(KLSE)もシンガポール証取(SES)もコメントを控えており、アクバル氏はその事務所との連絡を断っている。
銀行業界筋によれば、アクバル氏はマレーシアの銀行少なくとも4~5行から融資を受け、同取引を行うものと見られる。これらの銀行にはMaybank、Public Bank、Hong Leong Bank、RHB Bank、Bank Bumiputraが含まれているもようだ。
証券業界筋にると、これらのマレーシア株の時価は昨年9月1日に取引が凍結された時点で50億Mドルだったが、今では105億Mドル前後に値上がりしている。
アクバル氏はClobマレーシア株のオーナーに対して主に現金で支払いを行い、残りは投資持ち株会社のシェアで支払う見通しだ。アクバル氏はパートナー2人と今年2月5日に払込資本2MドルのEffective Capital Sdn Bhdと称する新会社を設立しており、同社が機関車を務める可能性がある。
ブルームバーグによると、アクバル氏は3月26日にKLSE幹部と同問題を協議したとされる。
AWSJによれば、ダイム蔵相は「これは民間部門のイニシアチブによるものだが、政府は支援できることが有れば支援し、問題の解決を加速する」としている。取引は関係当局の認可を必要とするが、何れもダイム蔵相の胸三寸とされる。
シンガポールの某証券ブローカーは「当局の権限を利用し、民間個人による白昼強盗を大目に見るようなもの」と厳しいコメントを行った。またCLOBやKLSE株にかなりの投資を行ってきた某投資家も、このようなアレンジは受け入れられないと語った。しかし、別のマーケット・プレーヤーは、マレーシア当局は情報を流して、反応を観察しているのではないかと見ている。
SESはこれ以前に民間部門からの提案に反対するものではないが、マレーシア中央預託機関(MCD)の独自口座にそのシェアを移し、KLSEでの取引に参加することを望まぬ投資家にも公正な配慮が払われるべきであるとしていた。
消息筋によれば、アクバル氏のパッケージは目下検討されている3つの方式の1つで、他の1つは政府投資会社カザナがクローズド・エンド・ファンドを設立、同ファンドを通じて市価の75%の価格で株を買い取ると言うもので、Clob投資家には、同ファンドのシェアが提供される。その実、KLSEは2月以来、CLOB投資家をKLSEに移転させる第3の方式を試みてきたが、別の方式を模索せざるを得ない状況にあるとされる。
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