SEAnews 1995-01-05 ArtNo.19

【シンガポール】昨年のシンガポールの往復貿易は一昨年比17％増加し、3000億Ｓドルを突破したもようだ。しかし、今年の成長率は電子製品・部品需要の横ばいと、主要貿易相手国の米国やマレーシアの成長減速で13～15％にとどまりそうだ。
貿易開発局(TDB)が先月30日発表したところによると、昨年の17％の成長率は一昨年の16.4％をやや上回っているが、これには輸出価格の上昇と、輸入の二桁成長持続が貢献した。昨年1～11月の往復貿易総額は2764億Ｓドルだった。同期の非石油国産品輸出総額は678億Ｓドルで、12月末までに720億Ｓドルに達したものと見られる。対マレーシア貿易は最大の伸びを見せ、中でも非石油国産品輸出は80％増を記録した。ＴＤＢのスティーブン・リー新会長は、中国、インド、ベトナム、台湾との貿易の伸びが伝統市場の成長減速を相殺するものと期待している。
引き続きリージョナライゼーションを最優先し、特に東南アジア、南アジア、東アジアを当面の重点市場と見なすＴＤＢは、クアラルンプル、ハノイ、マドラス、ヤンゴンに新オフィスを開設する。また年内に公認国際トレーダー(AIT)ステータスを10社に、公認国際海運企業(AISE)ステータスを4社に与え、またこの先2年間に公認石油トレーダー(AOT)ステータスを10社に与える計画だ。ＴＤＢは今年、見本市30の開催、ミッション80チームの派遣、90回のビジネス・セミナー主催を計画している。またシンガポール商品取引所(SCE)は2月にコーヒー先物を導入。アルミニウム、銅、ココア取り引きの導入を検討する委員会も設置されている。(ST,LZ:12/31)