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	1999-05-24 ArtNo.19215 
	◆<星>モトローラ・チップ子会社アジア・ビジネス、今年二桁成長 
	【シンガポール】先々週の木曜に発表されたマネージメント・バイ・アウトの副産物として、スピンアウトしたモトローラ・チップ・ユニットのアジア・ビジネスは今年二桁成長を遂げる見通しだ。 
  モトローラ Semiconductor Components Group(SCG)のHenry Leung重役(アジア担当GM)によると、ハイ・ボリューム/ロー・コスト生産により価格競争力は維持され、需要も拡大している。世界売上も10%を超える伸びが見込め、出荷ユニット数は昨年の150億ユニットから180億ユニットに20%拡大するものと見られる。 
  SCGはコンピューターから通信機器までほとんどの電子製品に用いられているアナログ/ロジック/ディスクリート・チップを製造している。モトローラは先々週、投資グループTexas Pacific Groupに16億米ドルで同ビジネスを売却したが、依然として10%のシェアを保持している。取引は今年末に完了、その段階でSCGの新社名が決まるものと見られる。 
  スピンオフの結果、SCGはハイ・ボリューム・コンポーネント領域に集中、モトローラは世界をリードするインベッド・ソルーションに専心、それぞれ異なるビジネス・モデルを追及できる。SCGは全世界に約1万人を雇用、内半ばがアジアに配置されている。今回のスピンオフに伴う解雇は予定されておらず、逆に新規雇用が計画されている。アジア市場は急成長しており、市場の需要に応じて人員/資金を投入、製造活動の拡大が図られる。スピンオフの結果、SCGのマーケッティング組織やセールス人員は、特化し、ニッチマーケットを開拓できる。 
  SCGの地域ハブ、シンガポールでは、目下60人のスタッフが製造支援/エンジニアリング/製品マーケッティング/販売業務に携わっている。しかし直接製造活動は手掛けられていない。域内ではマレーシア、フィリピン、日本、中国に製造拠点が設けられている。 
  SCGの昨年の売上は15億米ドルと、モトローラーの半導体部門売上73億米ドルの20%を占めた。モトーローラの昨年の営業額は294億米ドルだった。 
  モトローラはスピンオフ後のSCGの最大顧客で、この他の主要顧客には、ヒューレット・パッカード、シーゲート、デルフィ・オートモーティブ・システムズ、ナットスチール・エレクトロニクス、ソニーが含まれると言う。(BT:5/18) 
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