SEAnews 1999-05-24 ArtNo.19216

【シンガポール】シンガポールのＥコマース企業“ｂｅｘ.ｃｏｍ”はシンガポールと台湾を結ぶエレクトロニク・コマース・ネットワーク構築した。同リンクは間もなく東南アジア全体と中国を結ぶ主要な国際サイバー・ネットワークに発展する見通しだ。
ｂｅｘ.ｃｏｍの創設者Yong Voon Fee会長(30)が19日記者会見したところによれば、今年末までにはシンガポール企業を中心とする東南アジア企業600社と、中国、台湾、香港の合計2000社が、同ネットワークに参加する。
ｂｅｘ.ｃｏｍがＤＢＳバンクと合弁で設立したＩｂｅｃｃｏは、シンガポールを、同社により管理される東南アジアＥコマース・ネットワークのハブにする。
ｂｅｘ.ｃｏｍが中国におけるＥコマース・サービスを手掛けるため、台湾のコングロマリトKoos Groupと設立した合弁会社、Ｕｂｅｘｃｏ社のJames Sheu取締役によると、台湾はシンガポールやアジア拠点の企業が中国企業とＥコマースを行う際のハブを務めることができる。またＵｂｅｘｃｏとＩｂｅｘｃｏのリンクによりＥコマースのボリュームは飛躍的に拡大する見通しだ。
ちなみにKoos GroupのKoo Chen-fu会長は、北京方面との交渉を担当する台湾の代表機関Straits Exchange Foundationの座長を務めており、同氏の甥Jeffrey Koo氏は李登輝大統領の政策顧問を務めている。ジェフリー・クー氏の子息で、チャイナトラスト・コマーシャル・バンク(CTCB)の頭取を務めるジェフリー・クー・ジュニアによると、台湾海峡両岸の貿易取引の拡大に伴い、電子情報の交換も増加している。
ヨン氏によると、Ｉｂｅｘｃｏが手掛けるＥコマースのボリュームは毎月2倍以上に拡大しており、Ｕｂｅｘｃｏのそれは一層急速な成長を見ている。企業は中国や東南アジアのＤＢＳバンク及びＣＴＣＢ支店を通じ、電子的に取引を清算できる。
市場調査会社ＩＤＣの報告によれば、中国におけるＥコマースは向こう数年、毎年3倍の成長を遂げ、中国、台湾、香港、澳門のＥコマースのボリュームは2003年には90億米ドルを突破する見通しだ。
ヨン氏によると、ｂｅｘ.ｃｏｍは今年末までに米国、日本、欧州にまでＥコマースのネットワークを拡大、グローバルなＥコマースを実現する計画と言う。(BT:6/20)