SEAnews 1999-08-17 ArtNo.20121

【シンガポール】米国拠点のディスク・ドライブ・メーカー、ウェスタン・デジタル(WD)は13日、デスクトップ・ドライブ製造業務を全てマレーシアに移転するため、この日から12月までに2500人を解雇すると発表した。
この日は生産従業員300人と、顧客サービス・センターの職員等から成る非生産従業員25人がチャイチー工場を跡にした。
ＷＤのステートメントによれば、今後シンガポールではハイエンド・ドライブのみが製造されることになる。ＷＤは昨年、デスクトップ・ドライブ540万ユニットを製造したが、ハイエンド・ドライブは30万ユニットのみだった。
今年末までに解雇される2500人の内、2000人は生産従業員で、残りの500人の非生産従業員にはエンジニアも含まれる。この結果、シンガポールには生産従業員1200人と非生産従業員500人が残り、後者には新規雇用される50人の高度に熟練した技術者が含まれる。
ＷＤクアラルンプル事務所のアジア業務担当副社長John Coyne氏によれば、これら残されたスタッフは、ハイエンド・ドライブの製造、顧客サービス、材料計画、資材調達、エレクトロニクス、プロセス・デザイン等、ＷＤシンガポールの拡張された新たな役割を担うことになる。ＷＤはまた経済開発局(EDB)とメカニカル・プロダクト・デザイン部門をシンガポールに設ける問題を協議している。チャイチー工場の3分の1のスペースは今年末までに返還される。
コイン氏は、「残された1700人のスタッフは向こう6～12カ月のビジネスをサポートするのに最適な規模と判断され、一層の人員削減計画ない」とするとともに、「とは言え、それもマーケット次第」と補足した。
コイン氏は解雇者には、これまで同様極めて手厚い補償がなされると語った。これまでの例では、同社は、勤続3年以上のものには、就業1年に付き1カ月分、勤続3年未満の者には1～3週間分の給与相当額を補償している。(ST,BT,LZ:8/14)