SEAnews 1995-06-19 ArtNo.2032

【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の政府系鉄鋼会社ナットスチールは建設、電子部門等の複数の子会社を1、2年内に域内の証取に上場させる計画だ。
アン・コンフア重役(MD)によると、魅力的な市場が有れば、特に上場する場所には拘らない。また当該企業の営業拠点にも関係する。一旦上場されれば、これらの子会社は独自の株主と資本市場への独自のアクセスを得ることになるが、ナットスチールの支配権益は維持される。グループ営業額15億3000万Ｓドルへの最大の貢献部門は建材ビジネスで、94年の営業額は8％増の3億Ｓドル、税引き前利益は19％増の1870万Ｓドルに達した。需要動向や最近の新規投資から同部門は今後も成長を維持するものと見られる。電子部門もノートブック・コンピュータ等の末端製品製造業務から部品の請け負い製造に転換して以来、91、92年の各930万Ｓドル／710万Ｓドルの損失から93、94年の各940万Ｓドル／1680万Ｓドルの黒字に転換している。最近の電子部品需要の急増と、設備拡張の完成で95年の業績は一層の改善が見込める。グループ電子部門にはシンガポール拠点の集積回路製造会社ナットスチール・エレクトロニクス、電子部品の組立／射出成型プラスチック／金属スタンピング部品製造を手掛ける香港拠点のブロードウェイ・インダストリアル・カンパニー、精密機械加工／メタル・スタンピングのＢＪインダストリーズ等が含まれる。(BT:6/17)