SEAnews 1999-09-21 ArtNo.20464

【ムンバイ】オリッサ州におけるメガ・グリーンフィールド・アルミ精錬事業を金融問題や収益性を配慮して放棄したAditya Birlaグループに率いられるHindalco Industries Ltd(HIL)はウッタラプラデシュ州Renukootの既存施設に2000～2300クローを投じて拡張工事を施す計画だ。
ＨＩＬのAskaran Agarwala社長によると、目下Renukootの年間アルミ精錬能力は24万2000トン、アルミナ精錬能力は24万2000トン、発電能力は612.25ＭＷだが、年間アルミ精錬能力を10万トン拡大する計画で、これに伴いアルミナ精錬能力の20万トン拡大も検討している。また発電能力も追加する必要があり、コストは2000～2400クロー、工期は30カ月と見積もられる。必要に応じてプロジェクトの各段階で技術パートナーが求められ、最終的なコンフィギュレーションは来月決定される。
必要資金は借入と内部資金で賄い、増資は行わない。また現状では下流部門の拡張も計画されていない。
ＨＩＬのキャッシュ・ポジションは良好で、アルミ国際価格の改善も見込まれる。加えてプロジェクト・コストの主要部分が内部資金で賄われることから、プロジェクトの遂行に大きな障害はないものと見られる。
計画の実行が放棄されたオリッサ州における年産100万トンのアルミナ製造／25万トンのアルミ精錬プロジェクトのトン当たりキャッシュ・コストは900米ドルだったが、Renukootプロジェクトは拡張事業でもあることからコストの一層の改善が見込める。国際的な生産コストはトン当たり1150米ドル前後のため、世界的にも最もロー・コストなアルミ精錬プロジェクトになりそうだ。(IE,ET:9/16)