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India Front Line Report
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1999-11-05 ArtNo.20948
◆<印度>Ikon/Accent、第2ラウンド中型車戦争の焦点に
【ムンバイ】中型乗用車市場におけるシェア争いが最初に熾烈化した1996年当時の主役は、Opel Astra、Daewoo Cielo、Peugeot 309、そしてFord Escortだった。アストラが他の3モデルに一歩先んじて頭角を現したが、Maruti Esteemのリードに脅威を及ぼすには至らなかった。
ホンダ・シティーの登場でこうした状況に変化が生じる中で、シエロが大幅な値下げを断行、このためプジョー309が後退、フォード・エスコートは完全に淘汰された。しかし1998年半ばには、エスティームとシティーが他社に先行、シエロの値下げ攻勢は大勢に影響を及ぼすには至らなかった。
自動車製造会社が過去2年の苦痛を伴う体験から覚ったことは、先ず第1に当初の売り上げ予想は極めて楽観的なもので、設備過剰の危険が目前に迫っているということだった。第2の事実はインドの消費者はブランド・イメージにはさして頓着せず、価格が何よりも優先されると言うこと。第3はディーゼル油の40%アップに関わらず依然として、根強いディーゼル車への消費者の愛着。ディーゼル油は最近の値上げにも関わらず、依然ガソリンより40%割安である。
フォードIkonとHyundai Accentの最近の発売を契機に中型車市場に第2ラウンドのシェア争奪戦がうん釀しつつある。両モデルの価格はともに60万ルピー前後。同カテゴリーではフィアットSienaの価格がこれに次ぎ、今年初に発売された同モデルのスポーツ・タイプの価格は70万ルピー強。一方、Ikonとシエナはディーゼル・バージョンを有するが、アクセントはガソリン車のみである。
いずれも競争力の有る価格の3モデルの最終的な勝敗の分かれ目は金融ファシリティーや消費者の認知と見られる。しかしメーカーが値下げ競争に突入するなら、泥沼に陥る恐れもある。こうした中で、ホンダ・シティーと三菱ランサーは、値下げ競争の圏外で、孤高を保っている。これに反してDaewoo Cieloは思い切った値下げが一時は奏功したかに見えたが、売れ行きの好調は長続きしなかった。(IE:11/5)
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