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1999-11-18 ArtNo.21066
◆3i、<馬>ポートフォリオにM$2.1億投資、直接投資も準備
【クアラルンプル】英国のベンチャー・キャピタル・グループ、3iは今年に入って以来マレーシアの上場銘柄に2億1700万Mドルを投資、マレーシア経済が回復の軌道に乗る中で一層の投資対象を物色している。
3iのJohn Clifford取締役によると、先月は未上場の食品会社Silverbird Sdn Bhd及びStanson Group Sdn Bhdに700万Mドルを出資する協議がまとまった。これはマレーシア企業に対する初の直接投資で、別に7000万Mドルの直接投資の商談が進んでいる。東南アジアに進出してまだ2年に満たない3iは、既にマレーシア、タイ、シンガポール、フィリピンに1億米ドルを投資、マレーシアは同社にとってシンガポールに次ぐ第2の投資地となっている。
投資対象には、SingaTrustのWeb Office、Microfab、Eコマース・ビジネスのAsia Manufacturers On-Line、そしてBroadway Industrial Groupが含まれ、今年初にはマレーシアのAntahグループからシンガポール拠点のOiltools Internationalの60%権益も買収した。いずれのマーケットも等しく重視しているが、マレーシアに特に注目している。外国投資に関わるルールが欠如しているにも関わらず、マレーシアはある種の魅力を備えている。
外国人がマレーシア企業のシェアを購入する際は、外国投資委員会(FIC)の認可を得ねばならず、FICは投資ガイドラインの遵守を求めるが、明文化されたルールは存在しない。とは言えマレーシア市場はシンガポールに比べ遙かに大きく、多数の企業が存在する。3iは年間5~6件、合計最大1億米ドルをマレーシアに投資する用意がある。マレーシアの政治は安定しており、ビジネス・インフラが完備、経済成長の潜在性も大きい。このため3iはマレーシアを長期的な投資地と考えている。
国際的に訓練された専門管理職の存在も投資を容易にする。高い成長の潜在性とニッチ・マーケットを備え、マネージメント・バイアウトを予定するような企業が恰好の投資対象になる。マネージメント・バイアウトは、大規模な企業グループの非中核業務のスピン・オフやコングロマリットの再編や方向転換に際して発生するが、過去数年は極めて少なかった。また譬え有ったにしても、マネージメントは外部にその持ち分を売却する意思がなく、あるいは非現実的な高値が要求された。この他のマレーシアにおける障害の1つは外国バイヤーにプレミアムの支払いが期待されていること。マレーシア企業は世界の何処の企業とも等しく、特にプレミアムを支払うべき理由は存在しない。
長期的に3iはアジア投資の拡大を予定しており、シンガポール事務所の拡張も検討中と言う。(BT:11/17)
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