SEAnews 1999-12-01 ArtNo.21183

【シンガポール】ＤＢＳバンクは非中核業務から引き上げる戦略の一環としてタンピニース・センター資産を証券化、1億8000万Ｓドルで売却する。
ＤＢＳバンクは先ず同センターを新設会社タンピニース・プロパティーズに売却する。これを受けて後者の持ち株会社タンピニース・アセッツは償還期間7年の固定利付き社債1億8000万Ｓドル相当と優先株1万8000株を発行、調達した資金をタンピニース・プロパティーに貸し付ける。タンピニース・プロパティーは同借り入れを、ＤＢＳバンクへの支払いに当てるとともに、当該ビルディングを7年契約でＤＢＳバンクに賃貸する。
社債は1億800万Ｓドルのシニア・ボンド1億800万枚と7200万Ｓドルのジュニア・ボンド7200万枚から成る。5.625％クーポン付き(年2回)シニア・ボンドの内2000万枚は一般投資家に早い者順に販売される。シニア・ボンドは不測の事態が発生した際にも優先的な償還が保証され、40％の範囲なら譬え不動産が値下がりしても元金の返済が保証される。また不動産が処分され、特別利益が実現された際には、その恩恵を享受できる。
ＤＢＳバンクが資産の証券化を手がけるのは今回で6回目で、同行はシンガポールにおけるこの種の業務の草分けだが、自身の資産を証券化したのは初めてのこと。今後同行がこの種の方式によりその非中核業務を処分する例が増えるものと予想されている。(ST,BT,LZ:11/30)