SEAnews 1999-12-10 ArtNo.21287

【シンガポール】シンガポール拠点の世界第5位の契約製造業者Natsteel Electronics(NEL)は、台湾の電子会社Accton Technologyと、通信機器の製造／マーケッティングに関わる戦略提携を結んだ。ＮＥＬは同提携を通じ、向こう3年間に10億米ドルの売り上げ増を達成する計画だ。
新協力協定の下、アクトンはスイッチ／ハブ／アダプター／トランシーバー／ルータ／その他のネットワーク製品のデザインやソフトウェアの開発、マーケッティング・サービス及びロジスティクス支援を引き受け、これに対してＮＥＬはプロットタイプの製造、大量生産、アフター・セール・サポート等を担当する。
アクトンはＮＥＬを通じその製品を直ちに大量生産し、世界市場に供給でき、ＮＥＬは契約製造業務のマージンを拡大できる。ＮＥＬのChester Lin重役(CEO)は、「全世界に製造施設を展開するＮＥＬにとって、デザインを強味とするアクトンとの提携はお誂え向き。これでビジネスの獲得が容易になる。またもしこの種の提携を行わないなら、今後の成長は難しい」と語った。ちなみにＮＥＬは、最近一連の企業買収を通じ、ＯＥＭ(相手先商標製造)ビジネスからＯＤＭ(ｵﾘｼﾞﾅﾙ･ﾃﾞｻﾞｲﾝ製造)へのシフトを図っていた。
ＮＥＬは新ビジネスのニーズに応じるため、2000万～2500万米ドルを投じて、中国、ハンガリー、メキシコの製造スペースを60万平方フィートほど拡大、製造能力を60％ほどアップする。ＮＥＬは、これにより1、2年内に通信／ネットワーキング関連製品の同社営業額に占める比率が、現在の10～15％から30～35％に拡大するものと予想している。(ST,BT,LZ:12/9)