SEAnews 1999-12-24 ArtNo.21434

【ムンバイ】インドの国際電話事業を独占経営する政府系Videsh Sanchar Nigam Ltd(VSNL)は、デリー／ムンバイ地区の基本電話サービス独占会社The Mahanagar Telephone Nigam Ltd(MTNL)がインターネット接続料金を大幅に引き下げたことから、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)事業戦略を再構築し、対抗する構えだ。
ＶＳＮＬのAmitabh Kumar重役(COO)によると、同社は今週既にそのアクセス料金を15％カットした他、ケーブルＴＶ、ウェブ対応ＴＶ、ＴＶ用セット・トップ・ボクッス等、他の様々なオプションについて検討。また他のサービス・プロバイダーとの提携交渉も進めている。
やはり政府系のＭＴＮＬが打ち出した無制限アクセス・スキームの年間料金6000ルピーは長期的には維持不可能な料金で、ＩＳＰ産業に悪影響を及ぼす。ＭＴＮＬのクロス補助は民間ＩＳＰの息の根をとめることになる。
ＶＳＮＬも他部門の利益を用いてインターネット・アクセス・サービスに対するクロス補助を行うことは容易だが、同社のプリンシプルとしてそのようなことは行わない。
国内のＩＳＰがＶＳＮＬを通じずにＦＬＡＧのような国際ネットワークから直接帯域幅を購入する動きが生じていることに関してKumar氏は、「ＶＳＮＬはＦＬＡＧに出資しており、地上局も設置している。また向こう10年、ＦＬＡＧから帯域幅を購入することで合意している。同目的のために80クローを既に投資しており、この点は配慮されるべきだ」と指摘した。(THBL:12/22)