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2000-03-08 ArtNo.21784
◆年初10ヶ月の鉄鋼輸出入共に急増
【ニューデリー】インドの今年初10ヶ月(1999/4-2000/1)の鉄鋼貿易は、建国以来恐らく初めて輸出入共に顕著な伸びを見た。
インディアン・エクスプレスのコラムニストが6日伝えたところによれば、同期間の鉄鋼完成品輸入は53.2%アップ、半製品も同レベルの40万トンと、インドの鉄鋼貿易としては目覚ましい拡大を見た。数字はジョイント・プラント・コミティー(JPC)の暫定予測に基づくものだが、最終的数字も大差はないものと見られる。さらに目に付くことは、熱間圧延コイルや冷間圧延シート、さらにはビレットやスラブ等の半製品に至るまで、いずれも大量輸入されていること。
有る点からすれば、市場の国際化、別の面からすれば、市場の成熟あるいはインド鉄鋼産業の競争力のゆえんと言える。
もし現在の傾向が持続するなら今年度のインドの鉄鋼輸出は、過去最高を記録、将来も、それほど大きな変化はないものと見られる。とは言え、国内市場の急成長と輸出の急増に関わらず、国内鉄鋼産業は依然として居心地の良い状況にはない。
JPCの最新レポートによれば、今年初10ヶ月の鉄鋼完成品消費の成長率は7%で、インド鉄鋼産業がこれほど良好な消費需要の伸びを経験するのは久々のこと。完成品生産の伸びも11.8%と見積もられている。完成品輸出の伸びは61%、半製品の年初10ヶ月の生産量は、前年同期の11万7000トンから24万8000トンに拡大した(いずれも暫定予測値)。
鉄鋼完成品輸入はインド国内消費全体の7%に過ぎないが、輸入の急増は国内業界にとって問題である。半製品や直接輸入されるスクラップ、あるいは解体された後スクラップになる船舶の輸入も考慮するなら、インド鉄鋼市場に占める輸入のシェアはかなりにのぼる。例えば解体される船舶だけで年間180万~200万トンの再生可能なスクラップが供給される。この他にほぼ50万トンの半製品が輸入されている。これら全てを加えるならそのシェアは15~16%に達する見通しだ。また公式の鉄鋼消費データはグロス・タームで、重複部分をカットしたネット・ベースなら、その比率はさらに高まるはずである。生産サイドにも重複や過剰予測が存在することは、確かだが、重要な点は、鉄鋼輸入は過小評価されており、実質的に、あるいは長期的にインドは鉄鋼純輸入国と言うことである。
また1993/94年まで、鉄鋼輸入は年間100万トン台だったが、同年を境に200万トン前後に急増した。輸入品の大きな部分は再輸出されており、このため無関税である。
過去においては輸入される鉄鋼製品は、インドでは生産されていない品目、もしくは生産量が十分でない品目に限られていたが、独立国家共同体(CIS)諸国が出現した後、こうしたパターンは消失し、輸入内容も様変わりした。またCISの登場後、一般グレード鉄鋼製品の国際価格も下降した。市況が回復に転じた現在においてもこうした基調そのものは変化していない。
鉄鋼生産の上流部門はより資本集約型となっているが、問題は過去数年間に大規模な投資が行われたのも同部門で、現在最も値下がりが著しい部門であること。
インドの鉄鋼輸入が今後も拡大するか否かは、国内業界がその価格を国際レベルにマッチさせられるか否かにかかっており、もしそれができるなら輸入は現状レベルに維持されるが、それができないなら一層増加するものと見られる。
現在のところ棒鋼やビレット価格が目立った上昇を遂げる可能性は存在せず、鋼板やスラブの価格は回復しているものの、第3四半期の市況がどう変化するかを見る必要がある。いずれにしても鋼板がこれ以上値上がりする兆候は見られず、インド鉄鉱業界が輸入品の脅威から解放される日が到来することはないものと見られる。
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