SEAnews 2000-03-21 ArtNo.21913

【ニューデリー】ダウ・ケミカルズやタイ・ペトロケミカル・インダストリーズ等の国際サプライヤーの脅威に晒される国内石油化学産業を保護する狙いから、インド商務省は香港／シンガポール／タイから輸入されるポリスチレンに確定反ダンピング税を課すよう政府に提案した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが18日報じたところによると、これによりSupreme Petrochem、LG Polymers、Rajasthan Polymers & Resins等の国内メーカーは恩恵を受ける見通しだ。インド政府はこれ以前に日本、台湾、韓国、マレーシアから輸入されるポリスチレンに反ダンピング税を課しており、今回の商務省提案が政府により受け入れられれば、東南アジアの3カ国が新たに反ダンピング・ネットによりカバーされる。中国はまだ含まれていないが、こうした動向は域内の設備過剰状況を反映していると言える。
反ダンピング税はGPPSとHIPS両グレードのポリスチレンに課される。ＧＰＰＳグレードに関してはタイ製品に対する税率がトン当たり5649ルピー、香港製品が1822ルピー、シンガポール製品が494ルピーで、ＨＩＰＳグレードについては、タイ製品がが9236ルピー、香港製品が4878ルピー、シンガポール製品がが785ルピーとなっている。
反ダンピング調査は、ムンバイ拠点のポリスチレン製造業者協会の訴えに基づくもので、確定ダンピング税に関する提案は既に大蔵省に回されていると言う。