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2000-05-26 ArtNo.22576
◆銑鉄業界の中国産コークス輸入に反ダンピング税免除
【ムンバイ】インド政府は、銑鉄の製造に用いられる中国産冶金用コークスに対する反ダンピング税を免除する方針を決めた。しかし合金鉄メーカーや苛性ソーダ業界が中国産コークスを輸入する際には、依然として反ダンピング税が徴収される。
インディアン・エクスプレスが25日伝えたところによれば、中国産コークスに対するトン当たり16~20米ドルの反ダンピング税は、国内銑鉄業界に深刻な打撃を与えて来た。このため同税の免除により銑鉄業界の景気が刺激されるものと期待される。取り分け輸入コークスに依存するIspat Metallicsやマーチャント銑鉄メカーのミニ高炉業者に恩恵を及ぼす見通しだ。
消息筋によれば、合金鉄業界は、国産コークスは合金鉄の製造にも向かないこと、加えて合金鉄産業も銑鉄/鉄鋼業界同様関税法72条の適応を受けることから、中国産コークスの輸入に際しては、当然反ダンピング税を免除されるべきだと主張、政府に対する陳情を準備している。
合金鉄業界は、中国産コークスの大部分は銑鉄/鉄鋼業界により輸入されており、これらの業界が反ダンピング税を免除されるなら最早ダンピングと称するような輸入は存在せず、反ダンピング税適応の根拠もなくなると主張している。
マーチャント銑鉄業界を取り巻く環境は改善しており、需要も価格も回復に転じている。自動車産業の復調が銑鉄需要を増大させた他、Vizag Steel等の総合製鉄会社が生産した銑鉄の多くを輸出に振り向けたことから、国内市場におけるマーチャント銑鉄業者のシェアが拡大している。加えてここ数年間に7社、合計年産能力120万トンのミニ高炉が閉鎖されたことから、供給も逼迫している。
銑鉄の輸出価格は1999年4月のトン当たり80~90米ドルから2000年5月の120~125米ドルに、また同期間の国内価格はトン当たり7100ルピーから8300~8400ルピーに、それぞれ上昇した。中国産コークスのCIF価格も往時のトン当たり80米ドルから87~90米ドルに、時として95~100米ドルにアップしたものの、反ダンピング税の免除で銑鉄業界の負担は大幅に軽減される見通しだ。
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