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2000-05-26 ArtNo.22589
◆NCAER、経常赤字/財政赤字/インフレに警鐘
【ニューデリー】応用経済調査全国委員会(NCAER:National Council of Applied Economic Research)は、工業生産の顕著な復調で国内経済の成長は加速される見通しだが、経常収支や政府財政の赤字が拡大し、インフレが高進する恐れがあると警鐘している。
世界的な石油製品の値上がりと一次産品値上がりの兆しは、物価に一層の上昇圧力をかける。また国際原油価格がハイレベルを維持するなら、原油輸入が国際収支に圧力を及ぼす見通しだ。
輸出は拡大したものの、景気の復調につれ非石油輸入も拡大する兆候を見せており、貿易収支の赤字は国内総生産(GDP)の2.2%に拡大する見通しだ。他方、インフレが進行し、公共部門金融機関のコスト削減が進捗せぬ状況から、金利の一層の引き下げは困難と見られる。
2000/01年度の7.2%のGDP成長予測は、農業部門の好調を前提にしているが、変調を来した雨期が、先行きの見通しを曇らせている。
卸売物価の上昇率は燃料や穀物価格の値上がりから昨年の3%から2000/01年度は4.5~5%に加速するものと予想される。
資本の好調な流入と輸入の低迷でルピーの対米ドル・レートは高めに推移してきたが、ここに来て米ドルは他の主要通貨に対して強化、ルピー相場がこれに伴い軟化傾向を辿っている。しかしこれは時宜に適った調整と見ることができる。経常収支赤字の圧力もあってルピーは今後数ヶ月軟化し続ける見通しと言う。
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