SEAnews 2001-05-09 ArtNo.25968

【ニューデリー】消費者用電子製品／ＴＶ製造業者協会(CETMA:Consumer Electronics and TV Manufacturers Association)は5日、カラー・テレビジョン(CTV)産業は過去6ヶ月間に20％のマイナス成長を記録したとし、仮に今年のモンスーンが不順なら状況は一層悪化する恐れがあると警鐘した。
ザ・ヒンドゥー及びエコノミック・タイムズが5月6日報じたところによれば、CETMAのRajeev Karwal会頭はこの日催された“消費者用電子産業：2010年のビジョン”と題するセミナーの席上、以上の見通しを語った。それによると少なからぬ州の農業生産の不振に加え、株式スキャンダルが市況の低迷につながった。また消費者の購買意欲を刺激するイベントの不在も過去6ヶ月のＣＴＶの売上に影響していると言う。
市場調査会社Francis KanoiのFrancis Xavier重役(MD)によると、グジャラート州、アンドラプラデシュ州、マドヤプラデシュ州、パンジャブ州、オリッサ州の農村は深刻な不作に陥っており、これらの地域の農民の購買力が大幅に低下している。このため今年のＣＴＶ販売台数は昨年の500万台から450万台に10％落ち込む見通しだ。しかし仮にモンスーンが順調なら550万台をマークする可能性もあると言う。
ＣＥＴＭＡはまた、貿易数量規制の撤廃に伴い安価な中国製品が流入すれば、消費者用電子産業全体が深刻な影響を被ると指摘するとともに、グレー・マーケットの急成長に懸念を表明した。それによると2000年1月に白黒ＴＶの販売税が12％に引き上げられたが、今年は家電製品に新たに4％の消費税が課されることになった。この結果グレー・マーケットの白黒ＴＶ価格と組織化された業界の白黒ＴＶの価格差は40％に拡大、グレー・マーケットの白黒ＴＶ市場全体に対するシェアは20％から50％に拡大した。
ハードウェア産業全体の40％を占める消費者用電子産業は1995－99年の間には年率19％の成長を遂げてきたが、2000年の成長率は10％に鈍化したと言う。