SEAnews 2001-06-21 ArtNo.26351

【ムンバイ】ほとんど忘れ去られていたOscar、Weston、Bush等の白黒テレビ(TV)ブランドが製造した14インチ／20インチ・カラーＴＶ(CTV)が、大手ＣＴＶメーカーのシェアを侵食しつつある。
エコノミック・タイムズが6月18日報じたところによれば、これらのブランドは主に販売税が課されぬメリットを利用して、低価格な製品をオファー、都市郊外を中心に急成長している。
最近の販売税の合理化と新たな消費税率の適用で、白黒ＴＶ製造事業は採算が見込めなくなった上、ブランド・メーカーが極めて低価格な14インチ・カラーＴＶを販売し始めたことから、白黒ＴＶ市場は一昨年の400万台から昨年の200万台に半減した。このことも白黒ＴＶブランドのＣＴＶ市場参入を促しているものと見られる。
消費者用電子製品／ＴＶ製造業者協会(CETMA:Consumer Electronics and TV Manufacturers Association)会長を務めるPhilips IndiaのRajeev Karwal上級副社長は、白黒ＴＶブランドのＣＴＶ市場進出で影響を受けていることを認める一方、「2003年に付加価値税(VAT)が導入されるなら、こうしたプレーヤーはもはや生存できない」と指摘した。
ブランド・メーカーらは、この種のプレーヤーはバッテリー無しのリモコン装置やたった1枚のマニュアル、さらにはパワー・スタビライザー等の不可欠な部品さえ備えぬ製品を販売、コスト・ダウンを図っていると語る。
OscarとWestonはデリー近郊のウッタルプラデシュ州Noidaに工場を設けており、Baron Groupが背後に存在すると見られるBushはデリーの相手先商標製造業者Calcomを通じてその製品を製造している。これらブランドのＣＴＶは5000～6000ルピー(US$106-128)と、有名ブランドの14インチＣＴＶ価格6990ルピー(US$149)を下回ている。