SEAnews 2001-12-07 ArtNo.27757

【ムンバイ】地元製薬会社Aarti Drugs Ltd(ADL)は、マハラシュトラ州Tarapurに抗癌剤シスプラチン(cisplatin)、高血圧治療薬イルベサルタン(irbesartan) 、心臓病治療薬クロピドグレル(clopidogrel)等の高額なバルク薬品を少量製造する新工場を建設する。
インディアン・エクスプレスが12月6日、ＡＤＬのPrakash Patil重役(MD)の言を引用し報じたところによれば、最終的に米国食品薬品局(FDA)の認可取得も目指される新工場のキャパシティーは月産3トン、コストは5クロー(US$104万)前後で、9ヶ月以内に稼働する見通しだ。新工場は既存工場に隣接した同社所有地に設けられるため、土地代はコストに含まれていない。
一方、ＡＤＬはTarapur及びグジャラート州Sarigamの既存施設におけるインディナビル(indinavir)やビラミューン(nevirapine)等のＨＩＶ(ﾋﾄ免疫不全ｳｨﾙｽ)領域のバルク薬品の製造を開始した。新たなバルク薬品へのシフトは既存のメトロニダゾール(metronidazole)、ラニチジン(ranitidine）、チニダゾール(tinidazole)等のバルク薬品からの収入が低調なため。新バルク薬品のインディナビルとビラミューンは、今会計年度の売上に30クロー(US$624万)、純益に15％貢献する見通しだ。ＡＤＬは近くまた糖尿病治療薬ロジグリタゾン(rosiglitazone)、抗癌薬シスプラチン、抗潰瘍薬ニザチダイン(nizatidine)の生産も開始する。この他、目下開発中の薬品には、カルベジロール(carvedilol)、レボフロキサシン(levofloxacin)、スパルフロキサシン(sparfloxacin)、エソメプラゾール(esomeprazole)、Ｒサルブタモール(r-salbutamol)が含まれる。
ＡＤＬは特許期限切れ間際の薬品の新たな製法を開発するためマハラシュトラ州Turbheとグジャラート州Vapiに研究施設を設けている。多くのバルク薬品会社が倒産する中、ＡＤＬはより低コスト、ハイ高率な新製法を開発することにより、生き残って来たと言う。