SEAnews 2001-12-24 ArtNo.27889

【ハイデラバード】糖尿病や心血管領域にプレゼンスを築く年商340クロー(US$7076万)のマハラシュトラ州ムンバイ拠点の製薬会社USV Ltdは、100クロー(US$2081万)を投じ天然インシュリン結晶の製造施設を設ける可能性を検討している。
ビジネス・スタンダードが12月22日報じたところによれば、最近牛や豚の膵臓腺から抽出された天然インシュリン製品をインド市場に投入したＵＳＶは、多国籍メジャーNovo Nordiskにより支配されるインシュリン市場で目下約7％のシェアを占めている。同社は現在オランダ企業Akzo Nobelからインシュリン結晶を輸入している。
ＵＳＶは、小瓶入り牛インシュリンを65ルピー、豚インシュリンを同125ルピーで販売しているが、合成されたいわゆるヒューマン・インシュリンの小瓶価格は220ルピーと、天然インシュリンの2倍に達する。
ＵＳＶの国内市場担当セールス・マネージャー、J L N Sarma氏によると、同社はコスト競争力のある天然インシュリンにより、多国籍企業の市場支配に挑戦する計画で、1ヶ月以内に独自の製造施設を設けるか否か最終方針を決める。
この他、ＵＳＶは、合成インシュリンが天然インシュリンに勝るとする多国籍企業の宣伝に対抗し、スイス・ベルン大学医学部のTeuscher教授を招聘、啓蒙活動を展開する計画だ。Teuscher教授によると、合成インシュリンは急激に血糖値を下降させるリスクを有するが、天然インシュリンにはこの種の危険が少ないと言う。