SEAnews 2002-01-25 ArtNo.28045

【ニューデリー】これまであらゆるマーケッターの強固なセールス基盤と目されて来たカルナタカ／アンドラプラデシュ／タミールナド／ケララの南部4州及びマハラシュトラ州の購買意欲が減退、昨年は二輪車、四輪車の別を問わず南部におけるあらゆる車両の販売が下降した。
エコノミック・タイムズが1月23日伝えたところによれば、Eicher TractorsのR C Jain重役は年初9ヶ月(2001/4-12)の南部諸州におけるトラクター販売が、前年同期に比べ大幅な落ち込みを見たことを明らかにした。落ち込み幅はアンドラプラデシュ35％、カルナタカ22％、タミールナド40％、マハラシュトラ40％と、全国的な平均19％の下降を上回った。
乗用車については、ファースト・ムービングのＢセグメントの年初9ヶ月の南部における販売台数が前年同期の5万7755台から5万4615台に5.4％ダウン、Ｃセグメントは1万8678台から1万6838台に9.9％の落ち込みを見た。
年初9ヶ月の二輪車販売は全国的に平均20％の成長を見たが、タミールナド州ではマイナス成長を記録、アンドラプラデシュ州とカルナタカ州の成長率は4－5％と低調だった。YamahaのNalin Kapoorマーケッティング主任は、南部における同社の売上の伸びは200－01年の27％から今会計年度の10％に鈍化したとしている。それによると昨年250％の成長が記録されたケララ州は今年度は横這い、自動変速スクーターの主要市場とされるバンガロールでは、燃費の好いスクーターが紹介されたことも有ってバイクへの移行現象は生じなかったと言う。
年初9ヶ月のトラック販売はケララ州では20％、タミールナド州とアンドラプラデシュ州では10％前後ダウン、それぞれ全国平均の－3％を上回る落ち込みを見た。Ashok LeylandのR Seshasayee重役(MD)は「南部の売上は過去9ヶ月下降線を辿っており、同社の市場シェアにも影響を及ぼしている」と語った。
こうした中で二輪車メーカーのＴＶＳはグジャラート州やラジャスタン州における販促を強化し、南部における売上の下降を補っている。
南部における売上減の理由として、Seshasayee氏は小麦に比べ水稲の収穫が不振だったことを指摘、ＴＶＳのVenu Srinivasan重役(MD)はコーヒー、生姜、椰子の値下がりを挙げた。政治的不安定も勿論影響しており、取り分けタミールナド州ではこうした傾向が顕著になっている。二輪車に関しては、低コストな中国製バイク流入の噂で、消費者が買い控えをしたとの指摘もなされている。