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2002-01-29 ArtNo.28078
◆エレクトロラックス、今年は採算ライン達成目指す
【ニューデリー】過去数年の一連の企業買収を通じて少なくとも冷蔵庫市場では30%近い市場シェアを掌握したスウェーデンのトップ消費者用電子製品メーカー、Electrolux ABのインド子会社Electrolux Kelvinator Limited(EKL)は、組織とブランドを整理統合するとともに、次期会計年度には採算ラインを実現する計画だ。
エコノミック・タイムズが1月28日伝えたところによれば、Electrolux Kelvinator Group (India)のRam S Ramasundar重役(CEO)は同紙に以上の方針を語った。
それによると現在、同社の冷蔵庫は市場シェア30%前後を占め、営業額全体の90%に貢献している。しかし洗濯機の市場シェアは2~3%に過ぎず、エアコンは昨年地元市場へのソフト・エントリーを果たしたばかり。
インドにおける冷蔵庫の普及率は10-11%、洗濯機は5%、エアコンに至っては1%に満たない。この種の市場に進出を図るものは、事業の拡張や新製品の投入を図る際に、念入りに調査を行う必要がある。十分なボリュームが確保されない限り、新生産ラインを設けても採算に合わない。そこでEKLはアウトソーシングと段階的拡張を通じて既存マーケットにおける足場を強化する計画だ。同社は近く霜取り不要冷蔵庫の製造を開始するとともに、一連の冷蔵庫新製品を紹介する可能性を検討している。
またインド国内と東南アジア市場をターゲットにした霜取り不要冷蔵庫の新デザインを開発、インドをこの種の冷蔵庫のマーケッティング・ハブもしくはソーシング拠点にする可能性を探っている。12クロー(US$249万)を投じた新生産ラインは今年4月に稼働する。目下、霜取り不要冷蔵庫の冷蔵庫市場全体に占める比率は16-17%だが、2、3年内に25%前後に拡大するものと見られる。
洗濯機については、これまでにフロント・ローディング・マシーン市場に橋頭堡を築いたEKLは、目下トップ・ローディング洗濯機市場の開拓に照準を合わせ、事業の整頓を図っている。インドでこれら両モデルを製造しているのは同社を置いて他にない。事業整頓の第1段階ではマハラシュトラ州Butiboriの年産20万台の製造施設における相互補完の便宜が追究され、生産性の向上が目指される他、フロント・ローディング・マシーンの製造拠点がハリヤナ州GurgaonからButiboriに移される。
エアコン・ビジネスに関しては、部分的な輸入と合弁会社Voltas-Fedders Llyodからのソーシングが検討されており、販売ボリュームが一定限度に達するまでは独自の生産ラインを設けない。しかしロー・コスト・エアコンを東南アジア諸国に輸出する拠点としてインドを利用する可能性は否定しない。昨年のエアコン販売台数は僅か2000~3000台で、今年は1万台前後を見込んでいる。
これまでにインド市場に電子レンジ、ディープフリーザー、厨房機器を紹介したエレクトロラックスは電気掃除機やその他の家電製品を発売することを計画している。これらには冷却水のみを供給する農民向け小型低コスト冷蔵庫や欧州・米国スタイルの各種大型家電製品が含まれる。同社はまた、チェーンソーや芝刈り機、造園用トラクター等、戸外で用いられる各種動力機器を手掛けており、これらも時機を見てインド市場に紹介する。
エレクトロラックスは現在、Kelvinator、Electrolux、Allwyn、Maxclean商標でその製品を販売しているが、インドにおける重複する法人組織の統合に伴いブランドの整頓も計画されている。既存のブランドが消滅することはないが、個々のブランドがそれぞれ異なる消費者セグメントをカバーし、なおかつ統一したイメージを醸成するようなブランド戦略が目下立案されている。新戦略の全貌は3~4ヶ月後に発表できる見通しと言う。
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