【ニューデリー】インドの昨年(2001-02)のソフトウェア／サービス輸出は3万6500クロー(US$74.58億)と、前年の2万8350クローに比べ29％の成長を見た。
エコノミック・タイムズ、デカン・ヘラルド、インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダードが5月3日報じたところによると、ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)はこのほど以上のデータを発表するとともに、2002－03年にも30％の成長が見込めると予想した。
近く退任を予定するNasscomのPhiroz Vandrevala会長によると、昨年はイスラエルのソフトウェア輸出が10％のマイナス成長を記録したのに象徴されるように、国内においても海外においても厳しい環境に直面したが、情報技術(IT)サービス産業の売上は22％増の2万9400クロー(US$60.07億)、ＩＴ対応サービス(IT-enabled services)産業のそれは71％増の7100クロー(US$14.51億)に達した。
今会計年度第3、第4四半期にはＩＴ産業は復調に転じるものと見られる。今年(2002-03)のＩＴサービス売上は昨年比22％増の3万5800クロー(US$73.15億)、ＩＴ対応サービスは同65％増の1万1700クロー(US$23.91億)に達するものと予想される。
ソフト産業の成長には、トップ5プレーヤーが55％、トップ10プレーヤーが73％、それぞれ貢献、寡占が進んでいる。そして年商250クロー(US$5108万)以下の中小プレーヤーの競争が過熱している。
オフショア・プロジェクトは70％、オンサイト・プロジェクトは10％の成長を遂げたが、双方のサービス料率(billing rate)は下降線を辿っている。オンサイト・ジョブの1時間当たり平均料率は60－65米ドルから55－58米ドルに、オフショア・ジョブのそれは28－35米ドルから18－25米ドルに下降した。
ソフトウェア輸出のインドの輸出全体に対する貢献率は一昨年の13.8％から昨年の16.5％に拡大、今年は18.6％を占める見通しだ。システム統合、ネットワーク管理、ソフトウェア保守パッケージ、ソフトウェア・システムの据付の他、従来のテレコムや小売領域の成長の潜在性が大きい。またイタリア、ドイツ、日本、ラテンアメリカ等の新市場開拓の機会も拡大していると言う。