SEAnews 2002-05-31 ArtNo.28927

【ムンバイ】EDSやIBM等のグローバル・ソフトウェア・プレーヤーは、インドの依然として揺籃期に有るＰＬＭ(product lifecycle management)市場の開拓に本腰を入れつつある。
インディアン・エクスプレスが5月29日報じたところによると、ＰＬＭの世界市場は今年220億米ドルに達すると予想されている。EDS／IBM／SAP／PTC等のプレーヤーは何れも、ＣＡＤ／ＣＡＭ領域における次世代ＰＤＭ(product data management)と称されるＰＬＭを主要な戦略領域と見なしている。ＩＢＭはＳＡＰと提携し、mySAP Product Lifecycle Managementソリューションを提供、EDSはこのほどＰＬＭソフトウェア・ソリューション“Teamcenter”を発売した。地元ソフトウェア・プレーヤーの中ではマハラシュトラ州Mumbai拠点のGeometric Software SolutionsがフランスのDassault Systems (DS)と、最近、ＰＬＭビジネスに関わる合弁協定を結んだ。
日に日に複雑化するＣＡＤ／ＣＡＭシステムにとっては、効率的データ管理が鍵になる。このことがグラフィックなプレゼンテーションに換えテキスト形式の情報を提供するＰＤＭを生じさせたとすれば、コストを削減、マーケット・アクセスの所要時間を短縮、本質的に異なるエンジニア・グループのコミュニケートを実現する必要が、ＰＬＭを誕生させたと言える。
Giga Information GroupのErica Rugullies取締役によると、ＰＬＭの構成要素の1つ、ＣＰＤ(collaborative product development)ソフトウェアの世界市場は既に10億米ドル規模に成長している。ＣＰＤは、アウトソーシングとグローバル化の潮流の下、インドやアジア太平洋地域に大きな影響を及ぼす見通しだ。企業は、製品の製造だけでなく、パーツのデザインから製品そのものまでアウトソースするようになり、製造会社は、デザイン段階から共同作業を行うようになるため、製品開発のプロセスは一層複雑化する。
こうした潮流に乗じ、EDS-PLMは向こう3年間にその顧客ベースを1000社から2000社に拡大することを目指している。最近同社がインド市場に紹介したTeamcenterは、製品情報をシェア／管理／使用するためのインフラストラクチャー／ナレッジ・マネージメント・システム／リアル・タイム・ワークフォースを提供すると言う。