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2002-06-10 ArtNo.29002
◆全面戦争の経済コスト?
【ニューデリー】これは信じがたいことだが、インド政府はパキスタンとの間に全面戦争が発生した場合の経済的コストの算定を未だ試みていない。
ビジネス・スタンダードが6月8日伝えたところによると、大蔵省と中央銀行のオフィシャルは「そのようなシナリオを想定するのは1965年及び1971年には不可能だった。当時のインドは、それが受け入れがたいことを理解していたが、なし崩しに戦争に引きずり込まれた」と語った。
米国や英国ではその種の見積もりが定期的に行われており、これらの国では独立の研究機関がそうした役割を引き受けている。しかし今日のインドでは、政府の国防に対する秘密主義から、公にされているデータは外貨準備ぐらいである。政府は現在の550億米ドルのレベルからすれば、6ヶ月分の輸入支払いと、債務返済に応じられるとしている。
しかし使用される兵器の量等、戦争遂行のためのデイリー・コストが明らかでない。アナリストは、「通常兵器の戦闘に限定してもその種の見積もりを行うのは不可能だが、予想される最初の犠牲は外国機関投資家(FII)の投資がストップすること」と指摘する。FIIは現在ボンベイ証取(BSE)とナショナル証券取引所(NSE)の最大の支持者で、その額は3億米ドル強と見積もられる。
もう1つの深刻な影響は石油輸入代金の急増。今会計年度の総額は8万クロー(US$163.16億)と見積もられているが、兵員や機械装備の移動に伴い数千クローが追加される見通しだ。電力供給の確保に関しては既に追加の人員が配備されているが、アナリストは戦争に伴う緊急需要や不足に対処するのは至難と評している。鉄道に関しても兵員や装備の輸送により、通常の輸送業務が影響受けることは避けられないと言う。
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