SEAnews 2002-10-28 ArtNo.30018

【ニューデリー】イタリヤの二輪／三輪車メジャー、Piaggioは、インドにおける1億米ドルの二輪車製造プロジェクトを棚上げした。
ビジネス・スタンダードが10月23日報じたところによると、Piaggio IndiaのUgo Lanfranchi主任は同紙に以上の消息を語った。それによると今後はマハラシュトラ州Baramatiに設けた軽車両製造施設への投資を優先する。目下同工場では自動三輪車が製造されている。Baramati工場に75クロー(US$1551万)を追加投資、三輪車の製造能力を7万5000台に拡大したピアジオは、2003年には軽四輪車の製造を目指している。
しかしウッタルプラデシュ州Greater NoidaのSurajpur工場への投資は停止した。ピアジオはAnandグループからSurajpur工場を買収したが、買収価格は伝えられていない。これまでのところ屋根を葺き替え、境界線に塀を設けたのみで、Surajpur工場に対する目立った投資は行われていない。Lanfranchi氏によるとSurajpur工場には当初年間5万～10万台の製造施設を設けることが計画されていた。
ピアジオ本社は最近一連の国際プロジェクトの実行を見合わせたが、Lanfranchi氏はインドにおける投資計画の軌道修正と本社の動きとの関連についてコメントすることを控えた。しかし同社のトップ管理層筋は、最近のインド／パキスタン関係の緊張とインド二輪車市場の競争過熱が投資計画棚上げの背景になっていることを認めた。
インドの二輪車市場ではHero Honda、Bajaj、TVS、LML、Honda、Kinetic、Eicher-Royal Enfield Motors等のプレーヤーによる競争が過熱する一方、消費者の関心は急速にスクーターからモーターサイクルにシフトしているが、ピアジオはスクーターを強味とし、モーターサイクル・ビジネスは同社の本領ではない。