SEAnews 1995-09-05 ArtNo.3019

【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場のラーバー・キーパッド製造会社サンテーは中国福建省龍岩市におけるセメント製造事業に1億米ドルを投じる。これにより2000年にはセメント事業が同社の主要な収入源になる見通しだ。
サンテーのカオ・シンピン会長によると、フーチエン(福建)ロンイエン(龍岩)サンテー・セメント・ビルディング・マテリアルズ・インダストリーCo(FLSSBMIC)の既存の7000万米ドルの工場に来年は3000万米ドル、その後引き続いて7000万米ドルが追加投資され、第2生産ラインが増設される。既にＦＬＳＳＢＭＩの払込資本は2200万米ドルから4500万米ドルに増資され、サンテーの出資率も当初の41％から70％に拡大されている。こうした中でサンテーは今年初めに株主割り当てとワラントにより2000万Ｓドルを調達した。新生産ラインがフル稼働するとＦＬＳＳＢＭＩの年産量は170万トンに達し、中国のトップ・セメント製造会社に名を連ねることになる。同社は既に製品の70％を海外に輸出する認可も得ている。今日サンテーの95％の売上はラバー・キーパッド・ビジネスに依存しているが、その時にはセメント・ビジネスが同社営業額の過半を占めることになる。サンテーはこれまでセル式電話やコンピューターのキー・パッド、電子オーブンの製造を手掛けてきたが、最近は中国における建設、ホテル、食品・飲料ビジネスに乗り出している。カオ氏によると、電子業界においては急速に進む技術的進歩に常に歩調を合わせる必要が有るが、セメント・ビジネスは工場さえ完成すれば、比較的安定した経営が可能だ。特に現在セメントは値上がりしているのに対して、電子製品は値下がりし続けている。中国ではセメント需要は年率12％の成長を見ているという。ちなみにサンテーの6月末締め半期純益は28.3％増の680万Ｓドルを記録した。(ST:9/4)