SEAnews 2003-03-10 ArtNo.30751

【ニューデリー】Hitachi Home & Life Solutions (India) Ltd (HHLSI)は、新年度予算に盛り込まれた消費税率の引き下げを受け、エアコンを値下げすると発表した。
インディアン・エクスプレスとヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月7日報じたところによると、HHLSIのツボクラ・ショージ重役(MD)は同紙に「消費税率の32％から24％への引き下げと小売価格(RSP:retail sale price)の値引き許容幅(abatement)の40％から35％への縮小を配慮すれば、正味利益は3.6％になる。我々は顧客に同利益を還元する方針を決めた」と語った。それによると、値下げ幅は750～1500ルピー(US$15.5-31)になる。ちなみにHHLSIは日立とAmtrexの2ブランドを有し、両ブランドの価格差は約10％前後。日立ブランドは引き続きプレミアム・セグメントのニーズに応じ、Amtrex レーンジはマス・マーケットの需要に応じると言う。
HHLSIは目下、ジャム・アンド・カシミール州Jammuに年産5万ユニットのエアコン組み立て工場を設ける計画を進めている。初年度には1クロー(US$21万)が投資され、同プラントは次期四半期に稼働する予定だ。現在はダドラ・アンド・ナガルハベリ直轄区Silvassaとグジャラート州Kadiに各年産10万ユニットの工場を有するが、ジャム工場を徐々に拡大する一方、シルバサ工場は段階的に閉鎖する。カディ工場は近隣諸国への輸出拠点として利用することが検討されており、取り分けウィンドウズ・エアコンの輸出が目指されている。これに伴い製品の輸出比率も現在の5％から2005年までに20％に拡大される。
国内市場ではルーム・エアコンに照準が合わされる一方、ヒンドゥーの祝日Diwali(10月末乃至11月初)に向け直輸入のダクト式及びパッケージ型ハイエンド・エアコンが発売される。また新製品を投入し、家庭市場の開拓にも力が入れられる。2003年にはウィンドウズ及びスプリット製品を17モデル、ロジクールＭｕを8モデル、Ｆｌｏ(0.75-4ﾄﾝ)を9モデル販売する計画で、これらの価格は1万9000～8万6000ルピー。
今年の年商は、昨年の250クロー(US$5170万)から300クロー(US$6203万)に拡大、エアコン市場におけるシェアも現在の14％から2年内に20％に拡大される。業界筋によるとインドのエアコン市場は今年25％の成長を遂げる見通しという。
HHLSIは、エアコンに限らずポートフォリオを拡大する計画で、今年末までにハイエンド・セグメントの霜取り不要冷蔵庫5モデルをタイから輸入、マーケッティングを開始する。
HHLSIの資本金は目下27.3クロー(US$565万)だが、今年6月には3：5の比率で株主割り当てを発行、事業資金に充当する。関係当局が認可したところでは、880万株が1株31ルピーで発行されると言う。