SEAnews 2003-03-28 ArtNo.30866

【チェンナイ】過去15日間、東南アジアを含む様々な地域向けの輸出が深刻なコンテナ不足に直面している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月26日報じたところによると、原因の1つは輸出が旺盛なのに反して輸入が減少したため。輸出入の不均衡は約30％、換言すれば100コンテナの輸出に対して、輸入は65～70コンテナにとどまっている。
海事業界筋によるとコンテナの不足はタミールナド州Chennaiに特異な現象ではなく、全国的なもので、恐らく4月末まで持続するものと見られる。またイラク戦争がエスカレートすれば、輸入が一層落ち込み、状況は益々悪化するものと見られる。
一部の海運会社はシンガポール、コロンボ、ポートクラン、中国の諸港からコンテナを搬送、不足を補っている。しかしチェンナイから東南アジア向けのコンテナ輸送料金は1ＴＥＵ(20ﾌｨｰﾄ･ｺﾝﾃﾅ換算単位)当たり僅か200米ドルであるのに、空のコンテナを搬送するコストは1ＴＥＵ当たり100米ドルにのぼる。
このため運送料金が比較的高い欧州や米国向けの輸送に際してのみ、海運会社はこの種の調整を行うことができるが、運送料が低水準の他の地域向け貨物については、手の打ちようがない状況にある。
もう一つの理由は、少なからぬコンテナがコンテナ・フレート・ステーション(CFS)に置き去りにされていること。これは輸入業者が関税を払わぬためで、一部の輸入業者は、関税率の下降を予想し、故意に通関手続きを遅らせていると言う。