【ムンバイ】耐久消費財メーカー、日立は、プラズマ・テレビジョン等のプレミアム・エンド・カラー・テレビジョン(CTV)市場に照準を合わせ、マス・マーケットは回避する戦略を携え、インド市場に復帰した。
ビジネス・スタンダードが3月19日報じたところによると、ミドル・エンド市場は、韓国のLG／Samsungや地元のOnida／Videocon等が凌ぎを削っており、混沌としている。これに対してプレミアム市場は最近急成長を遂げており、日立はこの機に乗じインド市場に復帰する方針を決めたようだ。
日立は1999年にインド市場に進出、Mulchandani一族に率いられるBaron Internationalと提携、ミドル・エンドの従来型ＣＴＶ市場の開拓を図ったが、Baronは2年後日立との提携を解消、代わってAiwaと手を結んだ。昨年12月にインド市場に復帰した日立は、プラズマＴＶに照準を合わせ、総合的なホーム・シアター・ソリューションの販売を開始した。これらの製品はシンガポールから輸入されている。
Hitachi Home Electronics Asiaの地域マーケッティング・マネージャー、Tarun Jain氏によると、Baronとの提携を解消後、同社はインド市場から手を引き、他の国際市場に照準を合わせて来たが、ハイエンド・オーディオ製品の需要が拡大していることから、再度その製品をインド市場に投入する方針を決めた｡日立のハイエンドＴＶ製品の価格は25万－80万ルピー。2005年までにプレミアム・プラズマＴＶ市場の20％のシェア獲得を目指す。インドのプラズマＴＶ市場規模は2003年の3500ユニットから2004年には2.5倍近い8000ユニットに達するものと見られる｡一方、アジア全体のプラズマＴＶ市場は2003年の49万ユニットから80万ユニットに拡大する見通しだ｡
日立は、グジャラート州Ahmedabad拠点の子会社Hitachi Home and Life Solutionsを通じ、冷蔵庫、洗濯機等の製品も販売することを計画している。同子会社は目下エアコンの販売を手掛けている。
日立はデリーに設けた連絡事務所を通じ材料や電子コンポーネントを調達している。この他、Tata Motorsと土木機器の合弁会社Telconも設けている。