SEAnews 1995-09-29 ArtNo.3351

【シンガポール】カンボジア政府は木材に次ぐ同国の主要な外貨獲得源とされる天然ゴムの輸出を禁止した。
シンガポールの天然ゴム貿易商筋によれば、近く民営化が予定される天然ゴム農園及び工場の原料を確保し、製品輸出を促すのが狙い。カンボジアにおける天然ゴム生産は1960年代の5万2000トンから80年代の1万3000トンに縮小、カンボジア天然ゴム農園局(CDRP)は目下60年代の生産レベル回復を目指している。91年時点の生産量は3万4000トンに回復、内2万8400トンが輸出されており、輸出収入は700万～1000万米ドルと見られる。カンボジア政府はかってフランス企業により経営され、その後国有化された天然ゴム農園の民営化を計画しており、シンガポールやフランス企業が農園やラテックス工場の経営に関心を寄せている。東部国境沿いに天然ゴムベルトが形成されているが、カンボジア政府は病害で生産が低迷しているカンポンチャム省における天然ゴム園投資に特別の優遇条件を認めていると言われる。(BT:9/28)