SEAnews 2004-06-25 ArtNo.33623

【ニューデリー】中核インフラ産業6業種の今年5月の成長率は、石炭生産の落ち込みや電力／鉄鋼完成品の成長鈍化に関わらず、石油／石炭部門の好調に支えられ、5.1％をマーク、昨年同月の4.1％を上回った。しかし前月の9％の伸びには及ばなかった。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月23／24日、商工省の発表を引用し報じたところによると、5月の原油生産の伸びは8.1％(-5.3%)、石油精製は13.6％(-0.4%)、石炭は6％(4.3%)と、これら3業種の成長率は、昨年同期の伸び(括弧内数字、以下同様)を上回った。しかし残る3業種－セメント－1.8％％(8.1%)／電力3.6％(5.3%)／鉄鋼完成品5.4％(6.9%)－の成長率は昨年同期の伸びを下回り、取り分けセメント生産は1090万トンと、昨年同月の1110万トンに比べマイナス成長を記録した｡
今年初2ヶ月(2004/4-5)のインフラ部門の成長率は6.7％と、昨年同期の4.3％を上回った｡取り分け石油精製は昨年同期比13.4％増(3%)の2200万トン、原油生産は同9.4％増(3.7%)の573万トン、石炭生産は同6％増(3.7%)の5620万トンを記録した。セメント生産の伸びは6.5％(2.7%)、電力は6.9％(3.6%)と、やはり昨年同期を上回ったが、鉄鋼完成品の伸びは3.4％(10.4%)にとどまった。
年初2ヶ月の電力生産の伸びの内訳は、火力発電が6.85％、水力発電が13.6％と堅調だったが、原子力発電は12.41％減の28億ｋｗｈ(ｷﾛﾜｯﾄ時)にとどまった。5月に限っては、火力発電が3.9％増の405億ｋｗｈ、水力発電が10％増の63億ｋｗｈ、原子力発電が13.8％減の13億4000万ｋｗｈで、火力発電の伸び鈍化には石炭の供給不足が関係しているものと見られる。