【コルカタ】中国雲南省を拠点にする年商12億米ドルのKunming Iron & Steel Group Co (Kisco:昆明鋼鉄集団有限責任公司)はインドに冷間圧延鋼製造施設を設ける可能性を検討している。
ビジネス・スタンダードが8月9日報じたところによると、インド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)が主催したインド中国ビジネス会議に出席するため76人の中国代表団の一員としてこのほど当地を訪れた雲南省最大の鉄鋼会社KISCOの王長勇(Wang Changyong)社長は以上の計画を語った。
それによると目下、複数のインド企業と提携交渉を進めている。豊富な天然資源を有するインドの事業潜在性は大きく、KISCOはこうした潜在性の開拓を希望している。
雲南省に年産300万トンの鉄鋼プラントを有するKISCOは年間400万トンの鉄鉱石を輸入、内50万トンをインドから調達している。同社はインドからの輸入量を100万トンに拡大することを目指し、鉄鉱石サプライヤー、商工団体、Minerals and Metal Trading Corporation (MMTC)等と商談を進めている。
KISCOは年間200万トン前後のコークスを製造、一部をベトナムに輸出している。しかし仮にインドと鉄鉱石とコークスのバーター取引を行うとすれば、中国政府の認可を取得する必要がある。何れにしてもコークスの生産能力は同社の強みと言える。
KISCOはこの他、鉄鋼冶金、機械製造、建設・据え付け、不動産開発、耐火材料、建材、運輸、輸出入、プロジェクト・エンジニアリング、情報技術(IT)、環境事業等を手掛けていると言う。