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2004-11-19 ArtNo.34544
◆海運省、LNGタンカー不足打開の妥協策提案
【ニューデリー】液化天然ガス(LNG)輸送能力のネックを打開するため海運省が提案した妥協策の下、シェルはグジャラート州HaziraのLNGターミナルにガスを運搬するタンカーの内少なくとも2隻の登録地をインドに移す見通しだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが11月15日報じたところによると、Hazira港に年間処理能力最低250万メートル・トンのLNG再ガス化施設を建設中のRoyal Dutch Shellグループにとって時間は残り少なくなっている。シェルはLNGをCIF(cost, insurance and freight)ベースで輸入し、外国登録のLNGタンカー用いる許可を得ていないが、再ガス化施設は今年末までに完成し、2005年初までに最初の荷の陸揚げ準備が整うはずである。最近総理府は石油天然ガス省と海運省に対し、早急に解決策を見出し、外国直接投資(FDI)の流入を阻害するような事態を回避するよう指示した。
シェルは、世界の7-11のソースから短期契約もしくはスポット・ベースでLNGを調達する計画のため、これら全てをインド籍のLNGタンカーで輸送するのは難しいと主張している。このため海運省は、「Hazira港にLNGを輸送する20隻以上の船舶の内、少なくとも2隻をインド籍に転換するなら、他の船舶は非インド籍でもかまわない」、また「この種のインド籍のLNGタンカーを、国営Shipping Corporation of India (SCI)やGreat Eastern Shipping Company Limited もしくはVarun Shipping Company Limited等の地元海運会社にチャーターすることも認める」との妥協案を提起した。
海運省のD. T. Joseph次官によると、上記の地元海運会社3社は、すぐにそうしたアレンジに対応する用意ができている。地元海運会社は合弁会社を組織してシェルから2隻のLNGタンカーをチャーター、同チャーター船をHazira港へのガス輸送に用いることができる。LNGタンカーは1隻当たり2億米ドル以上するため、合弁会社が直ちに新タンカーを購入するのは困難だが、この種のアレンジにより同問題を克服できる。海運省はまた海運総局(DG Shipping:Directorate General of Shipping)に対してシェルが持ち船をインド籍に転換するのを迅速に処理するよう指示する方針だ。
LNGプロジェクトのプロモーターにFOB(free-on-board)ベースでLNGを輸入するよう義務づけたDG Shippingガイドラインの主要な目的は、インド海運業界が高収益が望めるLNG輸送ビジネスに参入するのを促進することにあると言う。
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