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2005-03-23 ArtNo.35234
◆SAIL拡張計画、鉱業権問題で立ち往生
【ムンバイ】Steel Authority of India Ltd(SAIL)の野心的な2万5000クロー(US$57.42億)の拡張計画は、冗長な鉱業認可手続きや、ジャールカンド州政府の付加価値投資政策に祟られ、深刻な遅れを来している。
エコノミック・タイムズが3月20日SAIL及び業界筋の消息として伝えたところによると、SAILが現在保持する10カ所の鉄鉱山では年間約2000万トンの鉄鉱石が生産されているが、これだけでは現在の年間1300万トンの熔銑(hot metal)生産水準を維持できるに過ぎず、また5乃至6年後には鉱石の生産量が先細りする見通しだ。
熔銑の年産量を2000万トンに拡張するには、鉄鉱石の年産量を現在の2000万トンから3500万トンに拡大する必要がある。それにはRowghat/Chiria両鉱山の開発をタイムリーに開始せねばならないが、これらの鉱山は何れもジャールカンド州に位置している。SAILは20年前に両鉱山のリース契約を結んだものの、実際の開発作業を開始する許可がまだ下りていない。同許可がさらに遅れるなら拡張計画を期限内に完成させるのが困難になる。
Rowghat鉱山には7億トンを超える鉄鉱石が埋蔵されており、内7ブロックにはFグレードの鉱石が合計5億1100万トン埋蔵されている。取り分けAブロックの埋蔵量は2億5500万トンと見積もられている。
SAILはBhilai Steel Plantの長期需要に応じるため20年ほど前からRowghat鉱山の開発を検討して来た。当初は年間500万トン、最終的に年間940万トンの採鉱を目指している。鉱石の採掘には、工事開始許可取得後7~8年を要するため、今すぐスタートせねば間に合わない。
SAILオフィシャルによると、20年前に鉱業リースを申請したものの、工事開始に必要な様々な認可手続きが何時完了するか、依然として見通しが立たない状況にある。
SAILはまたChiria鉱山の一部のブロックが民間企業に奪われるのではないかと懸念している。ジャールカンド州のArjun Munda政府は、今年初、州議会選挙を告示する2日前にSAIL子会社Indian Iron and Steel Company (IISCO)が保持していたChiria鉱山の4ブロック中2ブロックとGua鉱山の1ブロックのリース権更新を棄却した。その後、内外の多くの民間鉄鋼会社がこれらの鉱山に視察チームを派遣したことから、SAIL経営陣は懸念を深めている。
ジャールカンド州や他の鉄鉱石を産する諸州は、鉱業リース権を認める代わりに当該州内における付加価値投資を義務づける政策を採用しており、同政策がSAILの拡張計画を阻む主要な足枷になっていると言う。
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